2021/7/4に東京都の議会選挙(都議会選挙)が実施されました。
ニュースを見ても自民が勝ったのか負けたのか、メディアによって表現が分かれている印象がありました。
選挙に「勝つ」とは
まず定義づけをしましょう。選挙に勝つってどういう状態か?
- 過半数を取る
- 最大多数を取る
- 議席数をのばす
主に上記の3つの状態が考えられます。
これは政党の状態によってかわるかもしれません。
圧倒的勝利は過半数を確保することです。議決権の半分以上を一つの会派が占めれば通りやすくなります。
次点で最大多数=第一党となることです。第一党になればどこかと連立すれば過半数を取りやすくなります。第一党となって過半数の一部になることにより議会を占めることができます。
最後の議席数をのばす、これが勝利となる場合は最大多数を占めることは難しい政党がより多くの議席を獲得できた場合、消極的勝利ということができます。
第一党は自民党だが、自公で過半数は取れなかった
第一党になったのは自民党なので、都民ファーストを下したととらえることもできますが、自公で過半数は取れませんでした。
先ほどの勝利の定義にあてはめると、第一党にはなれたが連立しても過半数が取れないので非常に中途半端な状態であるといえます。
これはメディアも勝利なのかそうじゃないのか、区別が難しいところだとおもいます。
自民党は議席を回復しきっていない
過去の選挙結果を見ると、2017年よりは議席を増やしていますが、過去に比べるとまだ弱い状態といえます。
これを見るとわかる通り、都民ファーストがでてくるまで59議席も自民党は占めていたのです。
10議席増やしたとはいえ、過去の議席数を見る限り本来なら40は確保したかったのが本音ではないでしょうか?
一方、第三党以下は共産と立民(←民進党←民主党)は議席数を伸ばしています。自民と都民ファーストの票はこの2党にも流れていると思われます。
過半数を取るのはもとから難しいが議席数を伸ばしたという点においてはこの2党は善戦したといえます。
各政党の当選者数の割合
各政党の当選者数を候補者数で割ると、下記のような結果になります。
- 自民:55%
- 公明:100%
- 都民:66%
- 立民:54%
- 共産:61%
公明は地方選さすが強いですね。
自民は60名立候補者を立てています。
都民ファーストはそもそも立候補者47名なので、全員当選しても元の議席数を維持できない数字です。議席数を維持をするつもりはなかったように見えます。当選率は高いので内内では及第点だったのかもしれません。
結論:どこも勝ちきれてない
煮え切らない結果となりましたが、どこも勝ったとは言えない選挙結果だと思います。
国政では支持率が4割を切っているのでいわゆる危険水域に近づいてきています。都議会選で衆院選への勢いをもう少しつけたかったはず。
住民にとっては悲観すべき結果ではない
都議会は少数与党となります。与党以外の協力がないと議案が通らないので、より議会での議論が活発になるはず。というかそうであってくれ。
よりよい東京都のために議員さんたちに頑張ってもらいましょう!